大阪IBD

2025/06/13
  • IBDと生きるヒント

Vol.12 同じIBD患者は「同級生」

 私は、IBD患者の友人は多い。
 クローン病になって45年、患者会に携わって39年、当たり前である。同じIBD患者さんと親しくすると、医療情報などの実利的メリットの「知」の部分と安心感という「情」の部分を感じる。

同じIBD患者は「同級生」
 その安心感とは何か。それは「同級生」に似ている。ともに、同じ経験をしていることだ。その経験は、肉親でも、お医者さんでも共有できない経験だ。
 同じIBD患者でしか分かり得ない部分があり、それを理解、共有してくれる仲間は有難い。
 「下痢の辛さ」「食事制限の時の辛さ」「不明朗な未来」「思わぬ副作用の出現」「不摂生での悪化」など、こればかりは経験者でなければ真の理解はできない。同じIBD患者、同級生なら、「マイナス」も含んで包み込んでくれる。

<同じIBD患者はどこにいる?
 患者会に仲間はいるが、その集まりは寂しくなりつつある。。
 ネットで情報は見つけられるのだが、入院しても、医療進歩で短期入院、プライバシ―保護とコロナ影響で、大部屋カーテン締切状態。 個人志向が強まる社会も大きい。
 アナログでIBD患者どうしが知り合う機会は減った。
 一方で、SNSで知り合う機会が広がったのは大きい。そこでの交流は、昔より、大きいかもしれない。より良い広がりに期待したい。

同級生クラスの友人になるには
 気のおけない友人になるには時間が必要に思う。
 その意味で、「入院で知り合えない」のは痛い。あの暇な時間は友人形成に好都合だった。
 患者会でも、継続して来て頂いた方が、友人関係形成にはプラスに働く。

 何より「同じ患者仲間」との語らいが、心に安心感を与えてくれることに気づいてほしい。世界で一人で、IBDと一人で闘うのは、厳しいし、楽しくない。 仲間が欲しい。