大阪IBD

2025/09/26
  • IBDと生きるヒント

Vol.15 IBDは80%で大満足


患者会の交流会(IBDカフェ)をしていると、色々な悩みが語られる。 患者会としては、「患者さんの笑顔を取り戻す」を原点としており、たくさんの知恵を出し 合う。医師ではない立場をわきまえながら。。。

患者会には、患者自身の真実、現実の声があり、多くの知恵もある。 また、自分より重軽症の方がおり、自分の「相対的位置」がわかり、「全世界で闘うのは自分一人ではないこと」を実感できる。

自分の立ち位置を知ることができ、「将来が全く見えない」恐怖から解放されて、治療の 限界も納得し、笑顔を取り戻して、帰途につかれる。

それでも「100%」を目指される方がおられ、それだと、笑顔は取り戻せない。

「完治を目指す」「絶対入院しない」「下痢を完全にとめてみせる」は、今の医学では、 不可能とされている。だから「難病」なのだ。
実現性のないことを追い続けるのは、喜劇であり、悲劇である。
私も、正直なところ、昔「100%」を目指してしまい、2年のロスタイムと治療の 遅れに繋がった。

「良いあきらめ」と「達観」で「80%」がほど良い加減ではなかろうか。

残り20%は、楽しいことに振り向けては如何だろうか。

人生は長いようで短い。病気に時間を注ぎ込むより、楽しい時間に使いたい。 だから、80%で大満足である。