大阪IBD

2025/02/25
  • IBDと生きるヒント

Vol.7 治療の目標は何だ

IBDは、残念ながら、現代医学では「治らない」という厳しい現実がある。
一方、寛解期(元気な状態)になれば、健康な人と変わらず、社会復帰が十分可能だ。  また、医学は劇的に進んでおり、近い将来「完治」出来るかもしれない。 「それまでに、健康な腸を残しておきたい」 が基本戦略と思う。

 一発逆転の「完治」を目標にすると、実現が難しく、苦しく、辛くなる。IBDからは逃げられない。

 「寛解」の長期維持を目標にすれば、心身ともに負担は少なく、実現も可能である。

 えらそうなことを言っている私だが、病気当初の大学時代、当時の治療(エレンタール)が辛く、一発逆転の「完治」を追い続けていた。
「漢方」 「新興宗教」 「民間療法」 「自然食品」 あらゆるものを試した。
結局、完治せず、逆に病状悪化して「入院三昧」となった。 華やかなはずの大学時代、学問も異性とのデートも出来なかった。大変、悔やまれる大学時代となった。目標を間違うと、喜劇か悲劇となる。私の体験である。

人生において「目標」は大切だ。「目標」を間違えると、努力が無駄になる。

目標は「完治」でなくても良いじゃないか、「寛解維持」なら出来るし、現実的だ。

限られた命と時間、無駄な「完治探し」は止めて、 別の楽しいことに時間を使いたい。